駄文@

□ジャミ監D
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放課後、バスケ部。

「ウミヘビくん、明日モストロくんのぉ?」
「は?」
「明日ぁ、小エビちゃんのメイド服の衣装確認あるから、来るんじゃねぇの?」
「詳しく話して聞かせろ。」
「ウケる、ウミヘビくん殺し屋の目ぇ〜」

詳細
モストロでバイト中グリムがお客様と揉め→喧嘩を治める予定だった監督生がお客様に頭突き→大乱闘備品破壊パーティー→アズール「この落とし前きっちりつけていただきますからね!!」→1日限定メイドサービスデー開催決定。

「ウミヘビくん、聞いてなかったのぉ?」
「ああ、一言も、何も、聞いてないな。」
「…あーあ、おれし〜らない。」

翌日、モストロ開店前。

「はい、監督生さん。とりあえず用意出来た衣装がこちらになります。ご確認を。」
「うへぇ」
「何か仰いたい事でも?」
「いいえぇ、確認させていただきまぁす。」
「私のオススメはこちら。」
「僕のオススメはこちら。」
「おれはコレ〜。」
「俺はこれだな。」
「!ジャミル先輩…!何故ここに???」
「居るに決まってるだろう?俺はおまえの何なんだろうな?」

ニッコリと胡散臭い笑顔を浮かべるジャミル。
こいつぁ、お怒りだぜ!
すぐに理解した監督生はとりあえず微笑んで

「彼氏様です♡とりあえず、アズール先輩のは裾長過ぎ邪魔動きづらいので却下。ジェイド先輩のはタイトだから破く自信しかないので却下。フロイド先輩のはプレイ用にしか見えないので却下。ジャミル先輩のが1番無難なんで、これにします。」
「では、サイズの確認を。」
「うっす。」

監督生、更衣室へ。

「おまえ達、席を外すべきだとは思わないのか。」
「お客様に見せて大丈夫かのラインは見定めたいですね。」
「そもそも、お見せする為の衣装なので。」
「そーゆーの2人きりでやってくんね。」

更衣室のドアが開き、着替えた監督生が現れた。

「こんなかんじです。どうですかね?」

くるりとひとまわり。
正統派メイド服といった感じ。
お色は黒で、首元は丸襟、膨らんだ袖、中にパニエを仕込んだフワフワスカートは短すぎず膝少し上くらいの丈。そしてフリルがあしらわれたエプロン。

「あなた、黙っていれば、本当に女性なんですよね…。」
「小エビちゃん可愛い〜〜♡♡」
「大変お似合いですよ。」
「うん、悪くない。」

4人に好評価をいただき、恥ずかしそうに微笑む監督生。
金が動く匂いを感じとるアズール。

「…週一でもいいかもしれませんね…。」
「その場合俺に話を通せよ。」
「ふっ、ジャミルさんに話をしたところで、結果はわかりきってますので。」
「何だと?」
「監督生さん!週一でその格好をしていただいた暁には!お賃金をアップしても!構いませんよ!!!」
「(無言で笑顔の圧力をかける彼氏)」
「えッッ!……っ、い、一度、もち、かえらせて、いただき、ますッッ…」
「彼氏の力であの守銭奴監督生さんがここまで怯むようになるなんて…!」
「やっぱ恋愛こえ〜」

お陰様でその日のモストロは大盛況。
仕事終わりにアズールから、週一メイドについての契約書を渡され、オンボロ寮に帰宅。
すでにジャミルがベッドの上を占拠していた。 
グリムの扱いも熟知。ゴースト共にも圧をかけ、2人きりの素敵空間を確保している。

「おかえり。」
「ただいま帰りました。」
「セクハラされなかったか?」
「アハハ、おかげさまで。今日はフロイド先輩もジェイド先輩もホールにいてくれましたので。」 
「週一になったのか?」
「これ、契約書です。」
「…まぁ、悪くない内容だな。」
「そうなんです。ただ、私だけ不平等なような気もするんですけど。」
「おまえは客寄せに使われて、その対価をもらうだけだろう。」
「一緒にバイトしてるオクタのみんなに何かオゴってあげます。」
「…お人好し。」
「えへへ」
「褒めてないぞ。」
「わかってます。とりあえず、シャワー行ってきます!」
「着替えを用意しておいた。バスルームに置いてある。」
「ありがとうございます!」
「ユウ。」
「はい?」
「絶ッッ対に着ろよ。」
「???はい。」

嫌な予感がした。
彼女はバスルームに入り、ドアを閉め、彼が用意してくれた着替えをチェックした。
メイド服だった。しかもフロイドが選んだプレイ用にしか見えないやつだ。
何故これがここに…。
しかし彼女は全てを理解した。
金が動いた匂いを敏感に感じ取った。
買い取ったに違いないのだ。
ジャミルは1日限定メイド給仕サービスデーについて、怒ってますかと聞けば、呆れてると言っただけだった。
モストロでの衣装チェック以後、何も言わなかったのは、もう全て手を回し終えていたからだ。
やはり大変お怒りだったんですね…。
彼女は覚悟を決めるしかなかった。

「ジャミル先輩。」

だから、風呂から出た彼女は、彼が用意した格好にちゃんと着替えた。

「ずいぶん素直に着たな。」
「…だってこれ、お仕置きでしょう?」
「理解が早くて助かる。」
「お、お手柔らかにお願いします…。」

彼女がベッドに腰掛けると、ジャミルは何も言わずにスカートの中に手を突っ込む。

「よし、ちゃんと下着もつけたな。」
「あんなの…どこで買ったんですか…?」 
「企業秘密だ。」

彼女を引き寄せ、上に跨らせる。

「さて、早速奉仕してもらおうか。」

にっこりと邪悪な笑みを浮かべるジャミル。
今夜は長くなりそうだ。
監督生のその予感は的中する。




御奉仕と銘打つからには、相手を気持ちよくさせなければならない。
含めば口いっぱいに膨らんだ彼を、どうにか射精させるために試行錯誤しているが、集中など出来やしない。
めくれば見える仕様のメイド服は、着たままでも露出が可能だった。脱いでないのに胸はほぼ剥き出し。胸を補強する力もない、肝心な場所を隠さない、到底ブラジャーと名乗る資格のないレースのようなものが張り付いたまま、晒された乳首は気まぐれに擽られて硬く膨らんでいた。
勿論下半身もぬかりなく、屈めば中身が見える丈のスカート。中身の見てくれはレースのソング。しかしそれにすら、隠して然るべきはずの部位に布地はない。濡れた底を汚さない仕様、もとい、着たまま全てを晒すためのエロ下着もどきである。あまりにも下品。そして彼のこの顔である。大変嬉しそうだ。
だから、彼の顔を跨いで奉仕すると、自然と目の前に無防備に晒す事になる。
しかし彼は触れない。
気まぐれに、乳首を擽ったり、太腿を撫でるだけ。
視線は感じるのに、肝心な場所には触れない。
なるほど、お仕置きだと、彼女は理解する。
ならば、触れてもらえるようにと、彼女はドキドキしながら彼を煽る。
そろそろと片手を膣へと伸ばして、くぱっと開いてから、ゆっくり膣口をなぞる。 
ドロドロに溶けたように濡れた膣の中へ、指を2本ゆっくり入れて、出し入れする。
ほら、もうこんなになってる。触ってほしいの、早く、触って。なんて声すら聞こえてきそうなわかりやすいおねだりに、特等席からただ眺めるだけのご主人様は、御満悦そうに耐える。
1人遊びに興じるメイドに与えられるのは、罰か褒美か。
彼が枕の下に隠した今日の為に用意した玩具を取り出す。
箱から取り出したるは王道が正義、ピンク色のローター。
スイッチをオンにして、強弱を調整しながら、彼女の大好きなところへ当てがう。

「っ!?」

不意の刺激に一体何が起きたのかわからない彼女を他所に、彼はそこへよく当たるように振動を与える。彼女のご奉仕の口は止まる。

「んぁ、あ、あ、あ♡あ♡」
「ユウ、続けろ。」
「や、これ、だめ、いく、いく♡」
「ダメだ。」
「だめっ、いく♡」

ピタリと振動が止まった。

「っ、あ…」
「ユウ、イキたければ、俺を満足させろ。」
「…ん。」

また再び、口付けていく。
これは射精するまで続くのだと、ぼやけた頭で確信する。
だけど、彼は簡単に射精しないだろう。
彼女は彼の匙加減1つでイカされてしまうのに、悔しいが己の技量では敵わない。
焦らされてイケなくて切なくて、頭がどうにかなってしまいそうなのに。
ならば奥の手だ。焦らしプレイが続くのを回避するために。

「…ジャミル、せんぱい…」
「…今はご主人様だろう?」
「…ご主人様…、おまんこで、御奉仕しちゃ、だめ…ですか…?」
「……」

ピクリと彼の眉間に皺が寄る。
不満か、好感か、どちらにせよ、もう一押し。追撃の手を緩めてはいけない。
彼女は顔を上げ、彼の顔が見えるように向き直り、彼の勃起ちんこの上に座って、良く見えるように足を開いて、煽るように擦りつける。

「ん、はやく、ご主人様のおちんちん、おまんこで、ごしごし♡させて、ください…♡」
「…躾のなっていないメイドだな…。まぁいい、ほら、自分で入れてみろ。」

ご主人様はノリノリである。
彼女は心密かに拳を握る。
彼が下からピントを合わせて支えると、彼女が体重をかけて、ゆっくり飲み込む。 

「あっ…、は、あ、あぁっ♡」
「…はっ…、…イったな…?」
「♡♡♡」
「ほら…っ、腰を、動かせ。」
「っ♡まッ♡てぇ♡」
「…っ、またない。」
「〜っ♡♡♡」
「ほら、っ、早く、ごしごし、してくれ。」

腰を抱えて下から突き上げられる。
それだけで、次から次に快楽の波は押し寄せてくる。

「あ♡あ♡あぁっ♡」

何も考えられない、ただ、気持ちいい。
そんな彼女に追い討ちをかけるべく、彼はまたローターを手に取り、押し当てる。

「だ、めぇ♡きもち、いい♡いいっ♡こんなの♡お仕置き♡じゃ、っないぃ♡こんなの、こんなの♡ご褒美にっ、なっちゃうぅ♡」
「…っ、お仕置きが、ご褒美になるほど、気持ち、いいのか…?」
「ずんずん♡だめ♡しないでぇ♡イッちゃ♡イッちゃう♡」 
「はっ…、上手に、動けてる、っ、じゃ、ないか、…っ、ほら、ちゃんと、なにが、どうなって、るのか、言ってみろ…!」
「あぁっ♡ご主人様の♡おちんちん♡ずんずん♡きもちいぃ♡クリ♡ぶるぶる♡イッちゃう♡イッちゃ、いく♡いく♡あ♡あ♡あぁーっ♡♡♡」







彼が射精するまで、何度も果てて、やっと解放されたのは朝方。
息を荒げ身動き出来ない彼女と対して、彼は、ふぅと一息。スタミナの違いもあろうが、彼は果たして満足したのか一瞬気になってしまうが、聞かない。満足するほどした事があるから余計に。
グッタリしてる彼女を抱き上げ浴室へ。
至れり尽くせり綺麗にされる。
これは最早彼の性分だろう。そして恐らく彼は、この作業を気に入っている。大人しくされるがままに身を任せる。
全てを終え、綺麗に直されたベッドへ寝かしつけられる。

「ジャミル先輩の、すけべ。」
「ああ、早い所諦めてくれ。」
「…あんなの、まさか購買に売ってるんですか?」
「オイタは程々にねと、釘は刺されたな。」
「…購買にもういけない。」
「冗談だ。」
「タチがわるいです。」
「…そろそろ行かないとまずいな。眠れそうか。」
「ん。いってらっしゃいませ、ご主人様。」
「ふっ、あぁ、…いってくる。」

彼はスカラビアへ朝食の支度をしに帰る。
そして、朝食係担当のスカラビア寮生達を、明らかに寝不足だけど幸せそうな彼の首筋の目に付く場所にある跡を見せつけて、ドキマギさせるなどしていた。

そして最後にネタバラシを。
そもそもアズールにメイド企画を持ち出したのは、ジャミルだったのだ。

「あなたの彼女とその連れ、なんとかして下さいよ。主に連れの方がたまに暴れて、備品が壊れて困ってます。」

そんな苦情を受けたからだ。
しかしそんな事は彼とは無関係。
彼女の連れのミスは彼女が補うべきだ。

「だったら、連れの監督生に客寄せでもしてもらえばいい。1日限りでもやってみたらどうだ?」
「…あなたの彼女なのに、いいんですか?観衆の元に晒すような真似をして。」
「確認しておきたかったんだろ?勿論衣装は選ばせてもらう。観衆の元に晒されても問題ない程度のものを。だけど、あいつは俺のものだから、代価が欲しいところだけどな。」
「…何が目的ですか?」
「何、大したものじゃないさ。ただ選ばれなかった衣装を貰えればそれで。」
「…卑猥な匂いがします…。」
「細かく教えるか?」
「結構です。」  
「あと、他言は無用で。リーチ兄弟にも伏せておいてくれ。」
「構いませんが…」
「売り上げ次第では、おまえが俺に頭が上がらなくなるぞ。」
「…当日が楽しみです。」

なので、衣装合わせがあるとフロイドから聞いた時、彼はむしろ、こんなに早くメイド企画が実行されて驚いたくらいだった。
フロイドから言われずとも、アズールから教えて貰えただろう。
しかし、彼が密かにムカついたのは、監督生が何も言わなかった事だ。
報告くらいは欲しかった。
俺はおまえの何なんだろうな。
わりと本心だった。
しれっと衣装合わせに入り込み、指定していたメイド服を選ばせて、当日は大盛況。
恐らく週一になるだろう。案の定アズールは契約書を彼女に渡していた。 
そして肝心だった気がかりも無事クリア。
彼女は彼にメイド企画を報告しなかった後ろめたさがちゃんとあった。そこは読めなかったから心底ホッとした。
そこに付け込み、お仕置きを名目にメイドプレイに持ち込むつもりだったのだから。

この男に、メイドプレイがしたいが為に彼女に頼み込める素直さはない。 
そしてメイドプレイであるならば、俺はご主人様で、メイドをお仕置きしたい。 
それを円滑にする為のまわりくどいやり方で、成功を収めたのだ。
彼女はアズールから余分に用意した衣装を買い取っただけだと思っているだろうが。
真実はこの通り。
ほらな、全て上手くいった。

しかし彼女は、彼の事をそれなりにわかってきていたため、何となく、もしかしてくらいに、見抜いている事は彼は知らない。



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