NoveL
□HAPPY Together
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今、僕たちは高校生で、
たとえこの先ずっと、貴方と一緒にいられたとしても、
結ばれることはない。
流石の貴方でも、それは覆せない。
そう思っていた。
部活が終わって皆が帰って…、そしたら貴方は手招きして「ちょっと来い」と僕に言った。
貴方の前に立って「目を瞑れ」と言われて…、
ぽす。っと頭に被さる、何か。
僕の頭から胸くらいまでを覆うそれは。
「―ベール…やっぱそんなんじゃちゃっちいな」
そう言って伸びてきた指が頬を掠め、僕の口唇に重なる同じ感触。
モノはイイけど玩具のティアラで、そこから流れるベールはちょっと高そうな、半透明の布。
いつか…なんていつになるかワカンネェけど、テメェのコト幸せにするって証。
その証は夕暮れ時の茜色の空に反射して、それを細目で眩しそうに見る貴方は
いつもの態度からは想像できない
「ショボくてわりぃな」 と、
少し困ったような笑顔を僕に向ける。
そんな優しい貴方に
僕も誓う。
ヒル魔さん、
貴方と幸せになります。と。