NoveL
□Shield
2ページ/7ページ
『………まだ少しかかるから先帰ってイイんだぞ?』
『…いいです。残ります。こうしてるだけで結構楽しいですから。』
『お前、なんか今日気色わりぃな…ιなんだ?何考えてる?』
『……。』
そこで、ふっ、と横切った
『僕、アイシールドの"アイ"って…最近初めて"目"って意味なんだって知りました。』
『…………………。…は?』
正確にはそういう意味だって"再認識した"と言ったほうが表現としてあってるのかもしれない。
流石のヒル魔も、此の衝撃告白に一瞬思考が停止し顔を引きつらせた。
危うくハァハァ三兄弟の仲間入りをするところだ!
『…時々お前が俺と同じ種族だってことを本気で疑う』
『へぇ〜ヒル魔さんて人間だったんだぁ〜』
ぱちぱちとあからさまな棒読み演技と拍手をする瀬那。
『よ〜しイイ度胸だ…いい加減キレるぞチビ。』
悪魔の黒い笑顔がうきでる。
『…ごめんなさい。』
なにか引っ掛かってたから。
『……なんだよ。構って欲しいってか?…犯すぞオイ?』
『………。』
『………?…セナ?』
すると瀬那はおもむろにパイプイスから降りるとロッカーの方へ向かった。
そのまま自分のロッカーを開け、ユニホームなどの私物に少しばかり埋もれていた自らの"アイシールド付きヘルメット"を取り出した。
用の無くなったロッカーの扉を閉め、緑色のアイシールドがついたヘルメットを持ったままヒル魔の斜め前に立った。
『なんだ?』
ヒル魔は作戦ボード付きの長机に、これまた長い脚を組んで乗せ、イスに座っている。
そのため立っている瀬那を見上げるかたちになる。
『ヒル魔さんは…新入生の合格発表時以外で…初めて僕を見たのはいつ、何処でですか?』
▼