NoveL

□Shield
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『………まだ少しかかるから先帰ってイイんだぞ?』

『…いいです。残ります。こうしてるだけで結構楽しいですから。』

『お前、なんか今日気色わりぃな…ιなんだ?何考えてる?』

『……。』


そこで、ふっ、と横切った

『僕、アイシールドの"アイ"って…最近初めて"目"って意味なんだって知りました。』

『…………………。…は?』


正確にはそういう意味だって"再認識した"と言ったほうが表現としてあってるのかもしれない。

流石のヒル魔も、此の衝撃告白に一瞬思考が停止し顔を引きつらせた。
危うくハァハァ三兄弟の仲間入りをするところだ!


『…時々お前が俺と同じ種族だってことを本気で疑う』

『へぇ〜ヒル魔さんて人間だったんだぁ〜』

ぱちぱちとあからさまな棒読み演技と拍手をする瀬那。

『よ〜しイイ度胸だ…いい加減キレるぞチビ。』

悪魔の黒い笑顔がうきでる。

『…ごめんなさい。』

なにか引っ掛かってたから。
『……なんだよ。構って欲しいってか?…犯すぞオイ?』


『………。』

『………?…セナ?』


すると瀬那はおもむろにパイプイスから降りるとロッカーの方へ向かった。
そのまま自分のロッカーを開け、ユニホームなどの私物に少しばかり埋もれていた自らの"アイシールド付きヘルメット"を取り出した。
用の無くなったロッカーの扉を閉め、緑色のアイシールドがついたヘルメットを持ったままヒル魔の斜め前に立った。


『なんだ?』

ヒル魔は作戦ボード付きの長机に、これまた長い脚を組んで乗せ、イスに座っている。
そのため立っている瀬那を見上げるかたちになる。

『ヒル魔さんは…新入生の合格発表時以外で…初めて僕を見たのはいつ、何処でですか?』



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