短編
□夢の狭間
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ユニウスセブンにて、地球連合またプラントでの、条約が結ばれた。
そんな時、アイリーン・カナーバから連絡が来る。
「カナーバ議長。」
ラクスは、既に覚悟を決めていた。
どんなに困難な道でも、たとえ非難されても、自分はキラに着いて行くと。
「はい。プラントにお戻りになるつもりはないのですね?」
母親のように見守るカナーバに、ラクスははいと答えた。
「アスラン・ザラはなんと?」
厳しい目で見るカナーバに、ラクスは頭を横に振る。
「そうか、戻ってこない方が、こちらも有難い。」
そんなカナーバに、ラクスは何も言えなかった。父を殺したアスランの父を憎まない日はない。でも、それで銃をとれば、それこそ一緒ではないかと。
「ラクス様。何かあれば、また連絡を下さい。」
「はい。」
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「カガリ様!」
キサカの呼びかけに、カガリは振り向く。
グリーンのドレスを着たカガリは、いつも嫌がると言うのに、今日は、何も言わないのを見てキサカは驚いた。
「キサカか。」
「どうしたんだ?いつもなら、嫌だというのに。」
「いや、これからオーブに戻って、なんといえば良いのかな?多分、彼達を交渉に使われるだろう。それを、どう阻止したら良いのか悩んでてさ。キサカはどうしたら良いと思う?」
「みんな、オーブに?」
「ディアッカは、ザフトに戻るって。後は、みんなオーブだ。功労者ではあるけど・・・。」
突破口を探しているカガリに、キサカは嬉しくなった。今まで政治家には向いていないと思っていたが。やはり、ウズミ様がお育てしていただけある。
「じゃあ、取り敢えずオーブに連絡しよう。」
「あぁ。」
そうか、オーブに連絡するために、カガリは着替えたのだ。以前、オーブ領海で、カガリ様か分からないとの言葉を聞いて、カガリなりに悩んだのだろう。
カガリの手を取り、カガリを歩かせた。
クサナギのブリッチに着くと、カガリは手を放す。
CICにカガリは言葉を綴った。
「オーブ本国に連絡を。」
ドレス姿に驚いたCICのジンは、戸惑うがすぐに本国に繋ぐ。
「オーブ連合首長国、元代表首長ウズミ・ナラ・アスハの子供、カガリ・ユラ・アスハです。」