戦国バサラ成り代わり小説

□銀の瞬き(5)
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で、結局俺は金ちゃんの城でお世話になっていたりする。

だってどこ行ったって病んでる武将しかいないのなら金ちゃんの傍にいても大して変わらない。

それに俺がどこか行こうとしたら「銀ざんいがないでぇぇぇぇぇ!!」と涙と鼻水を垂らしながら止めるのだから仕方ない。

今現在お鍋を食べて満腹になった金ちゃんを膝枕で寝かせてあげている。

男の膝枕なんて固いだけじゃないかといったものの「銀さんの膝枕好き〜。」と言って引っ付いてくる金ちゃんに俺が絆された。

弱虫で泣き虫だけど可愛いは正義だと俺は思った。




「金吾さん、何をうらやま、迷惑なことをしているんですか?」

二人でゆっくりまったりしている空間に変態坊主がスパンと障子を開けて入ってきやがった。

「うぅ〜ん、てんかいさまぁ?」

寝起きなのか眠い目を擦りながら起きる金ちゃんの体をちょっと支えてあげる。

「ありがとう銀さん。」

パァッと嬉しそうな顔をする金ちゃんに『とりあえず甘い物をくれ。』と催促してみると「うん、銀さんの好きなあんみつを用意するね!」と言って厨に行ってしまった。

あの子マジ天使。

本当はパフェの方が甘くて好きなのだが、金ちゃんの作るあんみつはなぜか俺好みの甘さのあんみつなのだ。

世の流れが甘さ控えめだから金ちゃんの時代の逆を行くあんみつが好ましい。

「私がいつの間にか空気にされましたね。」

『あれ?まだいたんだ。』

変態坊主が畳に伏して泣いていたのを俺は金ちゃんが戻ってくるまでスルーした。



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