戦国バサラ小説
□かいじ101号
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新宿駅五番ホームで、飛び立つ鳩を眺めていた。
発車のベルはまるで新たな旅立ちのときのようだ。
お前とまた行きたかった。
花咲く季節の春の甲州に。
あの日のようにまた汽車は走りだす。
直向きなお前への気持ちは、過去も現在(いま)も変わっちゃいねぇ。
あの日の列車のように…
俺はまた乗ってしまいそうだ。
八時ぐらいのあずさではなく、かいじで行くつもりだ。
八時過ぎたらあずさではなく、かいじで行く。
八時ぐらいのあずさじゃなくて、かいじが好きなんだ。
八時過ぎたらあずさではなく、かいじで行くぜ。
政宗、お前が乗りたがっていたかいじ、でな…
だから…
俺の傍から離れないでくれ…
あとがき