戦国バサラ裏小説
□夜の摩天楼 NightMare
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あれから小太郎は一日俺を外へ出してくれなかった。
もちろん生活環境は今までの中で一番良かった。
今朝の会話の後にまた小太郎に愛され、昼ぐらいまで腰や体がだるくて眠っていた。
もうランチも食べられないんじゃないかというぐらいの時間に起きたのにもかかわらず、俺がやっと起きられた頃を見計らったかのように豪華な昼食が部屋のテーブルまで運ばれてきたのだ。
昼食からコース料理で、しかも給仕が一人ついてすべてのことをやってくれた。
用意も後片付けもしなくていいなんて、本当にこの上なく贅沢極まりない。
だって食べおわったデザートの皿と飲み終えたコーヒーカップを片付けようとしたら、『このような雑用はわたくしにお任せください。』と給仕の人に止められたくらいだ。
小太郎は慣れているのか、給仕に片付けさせることを何とも思っていないようだ。
「佐助。何をそんなにそわそわしている?」
アフタヌーンティーを優雅に楽しめず、俺はキョロキョロと辺りを見回していたら、小太郎にそう指摘された。
「だって、次元が違うんだもん。俺様はこんな優雅に一日を過ごしたことはない。一生ないと思ってた。」
だいたいアフタヌーンティーなんて日本の習慣じゃないでしょ、と俺は突っ込む。
「では休みの日はどのように過ごしていたの?」
と小太郎が聞いてきた。
「そうだなぁ・・朝ご飯作って食べたら部屋の掃除をして、スーパーの特売調べて買い出しに行って、一応大学進学も考えているから勉強もしてるよ。」
天気が良ければ布団を干したり、洗濯物もたくさん洗って干すよ〜と言うと、小太郎は悲しい目を向けてきた。
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