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□狼少年
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大変な一週間がようやく終わり、俺とルキアは平和な日々を送っていた。

まあ、変わらず授業中や夜中に虚退治へと向かうこともあるものだけれど。

休み時間、昼休みの間中逃げ回らなくて済んでいるだけでも平和だって俺には言える。

でも、ようやく訪れた平和な日々もすぐに崩れた。

“当たり”という名の罠によって…。





「おやつだよー」


遊子の声にミニテーブルを挟み向かいで課題をしていたルキアが顔を上げて叫ぶ。


「今行くー」


ノート類を閉じて、催促される。

目を輝かせて“さあ、行くぞ。おやつ食べるぞ”と言って。


「すぐになくならねえって」

「いいから行くぞ。…先に行く」


どれだけ待っていられないんだ。

軽い足音が遠ざかっていく。

まったく……まあ毎日違うおやつだからいろいろ気になるのだろうし、一度だけ食べはぐったことがあるからか。

それに甘いもの大好きだからなあ、あいつは。


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