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□それは淋しさから、
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最初は、そう最初はささいなことだったはず。
いつの間にか売り言葉に買い言葉でその言葉を、傷つけるだけの言葉を吐いた。
「好きにすればいいだろ。浦原さんのとこでも、白哉のとこでも、恋次のとこでも。どーせ俺と居たって楽しくないんだろ」
「いちご…」
伸ばされた腕を振り払った。涙ぐんだ顔をしたけど素知らぬふりをする。
「でてけよ。おまえの顔見ていたくない」
部屋から追い出して、勢いよく扉を閉めた。
どうしようもないイライラが沸々と腹の底から湧いてくる。
窓を開けて、大声で叫びたい。
そんなことでもしないと、落ち着かない。
俺はガキだって十分わかってる。
頼られたいって思っていること自体がガキの証拠だ。
くそっ。
何をする気力もなくて、予習しなきゃなとは思うものの、ベッドに潜り込む。
久しぶりにひとりで寝れば、一人用でちょうどいいはずなのに、なんだか広く感じる。
いつもは狭い狭いといって二人でくっついて寝てるからだろうか。
顔を枕に押しつけて、何も考えないようにする。
そうしないと、すぐにでもルキアのところへいって、折れてしまうだろうから。
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