御注文品/承り物
□酔いから冷めて
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一体、何があったんだろうか。
昨日、オイラ達はいつものごとく特に理由もなしにホロホロの提案で宴会を開いた。
そしていつものとおりのどんちゃん騒ぎ。ファウストは未成年者に酒つぐし、ホロホロは殴られるし、竜は酔って女子達にちょっかいだして半殺し(主にホロホロや蓮やオイラに)にされるし、まん太はその様子を見て苦笑していたり、本当にいつもどおりだった。
…ハズだ。多分。
葉「…オイラ達が寝ちまった後に…何かあったんかな?」
多分というのも、実はオイラ達二人は途中からの記憶が全くなかったからだ。(恐らく寝たんだと思う。)だから居間がこんな状況なのも、その後に何かあったからなのだと思う。
アンナ「とりあえず、こいつら起こすわよ。さっさと片ずけてもらわなきゃ。あー頭痛い。」
青筋を浮かせて言うアンナには、一瞬鬼の角が見えた。(気がした。)そして、アンナの言うとおり、まずはこいつらを起こすことにした。
葉「おい、ホロホロ!起きろって!〔ゆさゆさ〕」
ホロホロ「…うう…。〔ぱちっ〕…うおっ!!葉!?」
__ズザザザザサッ!
…なぜか後ろに下がられた。オイラ何かしたっけか?
葉「ど、どうしたんよ?」
ホロホロ「あ?どうしたっておめー…。…もう大丈夫なのか?」
は?何言ってるんよ?こいつ。
アンナ「何言ってんのかわかんないけど、まずはこのひどい状況を説明してくれる?」
アンナ、完全にご立腹だな。もはやオーラが黒くなっちまってる。
蓮「それならオレが説明しよう。」
アンナ「!」
葉「おお蓮。起きたんか。」
見ると、若干不機嫌そうな蓮が胡座をかいていた。
アンナ「そう、助かるわ。それじゃあ早速、分・か・り・や・す・く説明してちょうだい。」
__ゴゴゴゴゴゴ…
蓮「簡単に言うとだ。」
隣からのプレッシャーが重い。後ろにいるホロホロも冷や汗をかいている。
蓮「この状況は、」
アンナ「…この状況は?」
__ゴクリ…
次の瞬間蓮から出た言葉は、オイラ達が全く想像できないことだった。