御注文品/承り物
□酔いから冷めて
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蓮「…すべてお前達が作り上げた。」
……………………………。
葉・アンナ《は?》
我ながら、間抜けな声を出してしまったと思う。
アンナ「ちょっ…いいかげんなこと言わないでよ。葉ならともかく、なんであたしがそんなことしなきゃいけないわけ?」
オイラならともかくっておい…。ちょっと悲しいぞ、アンナ。
ホロホロ「…お前ら、全然覚えてねーんだな…。」
蓮「全く…迷惑な奴らだ。」
葉「だから…オイラ達が何したって言うんよ…。」
ルキア「酔って暴れたんだよ。君達。」
千「なのです。」
声のした方を振り向くと、まだ眠そうにしているルキアと、手ぐしで髪を整えている千が立っていた。
ホロホロ「おっ起きたか。ピリカ達は?」
ルキア「まだ寝てる。」
どうやら、女子は別部屋で寝たらしい。
アンナ「…酔ったってどういうこと?」
そうアンナが聞くと、ルキアは蓮より数倍分かりやすく説明してくれた。
ルキア「つまりさ。そこでぶっ倒れている竜さんが、酔って君達にお酒を注いだんだよ。酎ハイの甘いやつをジュースだって偽ってね。〔ビッ〕」
竜に冷たい視線を浴びせながら、親指で指した。
ルキア「そして案の定、君達は泥酔状態に陥って我を忘れて暴れまくったってことさ。以上、説明終わり。」
全《おおー…。〔パチパチ〕》
素晴らしいほどに簡潔な説明に、ついオイラ達は拍手してしまった。
アンナ「なるほどね…。」
千「ちなみに、証拠のビデオもあるですよ。」
そう言う千の手には一本のビデオテープが収まっていた。
蓮「…お前…何でそんな物を…。」
千「細かいことは気にしちゃ駄目なのです。」
いぶかしげな顔をする蓮を軽く受け流し、千はビデオ再生した。
__ポチッ…ザ…ザザ…
(ここからはセリフのみでお送りいたします。)