カプ向けな20のお題

□13:嫉妬してもいいですか?(フェリカイ)
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フェリド様の旧知というゲオルグ殿がソルファレナに招かれてから、はや1週間。

親友が来てくれて懐かしいだろうし、語りたいことは山ほどあるのは、分かるけど、いくらなんでもそろそろオレの相手もしてくれてもいいんじゃないですかっ!?という気になってきた。

夜もゲオルグ殿と二人で酒を酌み交わしつつ語りあかしているようで、あー、こんなことなら最初、水入らずで過ごさせてあげようと遠慮しておくんじゃなかったなーと後悔している。

いくらなんでもここまで構ってもらえない日が続くなんて初めてで、いいかげん寂しい…

『陛下よりもオレよりもゲオルグ殿といたいんですか、フェリド様!?』と問い詰めたくなってきた。勿論そんなこと口に出せないけど。

そしてゲオルグ殿はすごくいい人なので、とてもあたったりできない。まだ数日一緒に勤務しただけだが、ほんとできた人。
こんな不甲斐ない年下の先輩のオレにも屈託なく接してくれる。
フェリド様とは純粋に親友という関係で、一瞬でも下種な勘繰りをしてしまった自分に自己嫌悪に陥ってしまった。
あー、もやもやする。


もう色々考えるのも不毛だから寝てしまおう、と今日は早々と寝ることにした。



深夜、寝台の横の人の気配でオレは目を覚ました。

「フェリド様…?」
オレに気づかれずに部屋へ侵入できるのはフェリド様くらいだ。特に慌てもせず、ゆっくり目を開けた。

「無用心だな。こんな近くに来るまで気づかんとは。鍛錬が足りんぞ。」
ベッドのオレにかがみこみながら、フェリド様は言った。

「どうせオレはゲオルグ殿みたいに強くないですからね…」
不貞腐れながらオレは寝返りをうってフェリド様に背を向けた。

ほんとはしばらくぶりにオレの部屋へ来てくれたのが嬉しいけど、でもやっぱりもやもやした気持ちが消えていない…。嫌な態度をとってしまった。

「……。」
フェリド様も黙ってしまった。こんな態度をとっているオレに呆れているのかな、と考えていたら寝台に入ってきたフェリド様にいきなり後ろから抱きすくめられてしまった。

「ここんとこご機嫌斜めだな…。俺何か気に障ることしたか?」
耳元で囁くように問うてくる。
片手はオレを抱きしめながらもう一方の手で髪を梳きながらゆっくり頭を撫でられる。

『それは反則だよ…』と思いつつしばらくそうされているとだんだん気持ちが落ちついてきて、オレも口を開いた。

「ゲオルグ殿が来てからフェリド様がオレのことを相手してくれないから寂しかったんです…。」
ふいにぐっと腕を引かれて体ごとフェリド様の方へ向きなおされた。
不敵な笑みを浮かべてオレの顔を覗き込んできたフェリド様は言った。

「ゲオルグに嫉妬か?」

「…嫉妬したっていいじゃないですかっ!もう…1週間以上二人で過ごしてないんですよ…」
少し腹が立ってくってかかったつもりが、言葉の最後では声が小さくなって俯いてしまった。

するとフェリド様はオレの頭をポンポンと叩いてなだめてきた。

「あー、悪かった、悪かった。でも何せ久しぶりで積もる話もあったしなー。それにその後のあいつの初夜勤の相方がザハークだったから、さずがにまだ二人きりはつらかろうと思って俺もつきあったんだ。」

確かに初夜勤があのザハーク殿と二人きりはきついだろう…とオレも思った。

「それにお前も夜勤があっただろう?俺の動ける日となかなかタイミングが合わなくてな。俺だってお前に会いたかったんだぞ。今夜が待ち通しかったが、昼間俺と目も合わしてくれんから気になってしょうがなかった…」

両手を頬に添えて顔を上に向けさせられる。

「ほら、もう機嫌直せ。」

小さい子供にするようにフェリド様は優しくオレに言った。

ほんとはフェリド様が来てくれた瞬間から嬉しかったのだ。オレは素直になることにした。

頬のフェリド様の手の上からオレの手を添えてフェリド様へ口付けをした。

「おっ、積極的だな。」
嬉しそうにフェリド様はオレの腰に腕を回して引き寄せる。

「カイルのリクエストに答えて今日は朝まで付き合うぞ!」
いきなりフェリド様が覆いかぶさってくる。

「なっ!?そんなこと頼んでませ…!!」
慌てて制そうとしたオレの言葉は強引な深い口付けに呑み込まれていった。
帯を解かれあっというまに着衣を乱されていく。
どうせ明日は非番だし…この波にさらわれて行くのも悪くはない。オレは観念することにしてフェリド様の首に腕を回した。

end

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