短編小説

□運命
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待ち合わせ場所で30分待っても、待ち人は来ない。

「大切な話しがある」と告げたとき、相手の反応は微妙なものだった。

高校に通い出して初めてできた“恋人”と呼べる存在。だからこそ、胸の内に隠し続けている秘め事を話そうと決意した日、衝撃的な現場を目撃してしまう。

大人しく待ち人が来るのを待つか、メールでどこにいるのかを訊ねればよかったのか…
傷付いたルルーシュに正しい判断などできるはずもなく、ただその場から静かに立ち去る他なかった。


重なり合うふたつの影。
見知らぬ相手を見下ろしている恋人の姿に、知らず涙が浮かび、流れ落ちる。







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