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□染まる
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今日の帰り道
真田はすれ違った女子をみていた
なぜだろう…なぜか胸が痛んだ
いつもは俺といるときは俺をみているのに
あの時あいつは女をみてた
なぜだろう…凄く俺をみていて欲しかった
「俺だけみてて」
って言いたかった
嫉妬なのだろうか…
嫉妬?あの女に?
何故?真田が好きだから?
あいつは男だ。
俺と同じ。
なぜだろう。
そう思ったら心が痛んだ。
嗚呼、俺あいつが…
「なあ真田」
「ん?なんだ柳」
「これから…さ、名前で呼んでいいか?」
「む?よいが…」
「弦一郎」
「っ…些か恥ずかしいな…」
「いや…か?」
「いや、新鮮でいいぞ…蓮二」
嗚呼、名前を呼ばれただけでこんなに嬉しい。
好きかもな、弦一郎。
→あとがき