@
□華
1ページ/2ページ
人は失ってから気付く
誰かがそう言っていたのを思い出す
そんなことあるか
などと思った自分に逢って言いたい
「失ってからでは遅い」
と。
怖いのだ
いままで普通だったことを失うのは
不安なことが生まれるより
何かが消えてしまう事のほうが
ただ、怖い
お前はある日突然現れて
そしていつの間にか消えて
誰にも何も言わず
大切だったはずのものもすべて置き去りにして
お前の声が俺の耳に届いたときには
もう、いなかった
俺はどうすればいい?
どれだけ手を伸ばしても
もうお前の手を掴むことができない
もう何処へも行けないこの想いは
俺の中で生きるしかないのか。
→あとがき