A
□罪人
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この頃俺はおかしい
何故か弦一郎が気になる
テニスプレーヤーとしてではなく一人の人間…いや男として
気が付くと弦一郎を目でおって、その仕草や行動パターンを調べている
…いったいなんなんだ
この感情は表現しがたい
認めたくはないが一番表現として当てはまるのは
恋。
いや…そんな訳はない
あいつは男だ
俺と同じ、身体の造りもまったく同じ
いや、弦一郎の方が俺よりも筋肉がついている
…こんなことを思ってしまうのは俺が弦一郎をよく見ているからか?
違う。
付き合いが長いから自然と身体つきも覚えているのだろう
きっとそうだ
しかし…
(幸村の身体つきが思い出せないのは何故だろう)
そんなことを考えているといつの間にか終了を告げるチャイムが鳴る
(ああ、また1時間が終わってしまった)
授業を無駄に過ごしてしまった後悔に苛まれながらふと窓の外を見る
(弦…一郎)
そこにはあのいつもの姿
俺の悩みの種でもある
(赤也も一緒か)
様子から判断すると赤也が弦一郎に叱られているようだ
(シャツの裾を出しているのを…というところか)
何をしゃべってるいるかは判らないが、次にこの言葉を言う確率98…否、100%
「たるんどる」