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□僕の側に
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「っ…!?弦一郎…なんで?」
「俺もわからん。ただお前を抱き締めたいと思ったらこうしていた。」
「俺ではないだろう…お前が抱き締めるべき人は…」
「お前は鈍すぎる…俺は誰よりもお前に優しくしていたし、極力一緒にいたつもりだ。」
知らなかった。
昔からそれが…弦一郎と一緒にいることが当たり前すぎて。
「じゃあお前が好いているのは…」
「やっとわかったか。長かったなここまでくるのは。やっと…やっと言えた」
「まだ…聞いていないぞ」
「っ!お前というやつはいつからそういう…」
「早く」
「…ずっと好きだった。よかったら付き合ってはくれないか…?」
「いやだ」
「?!」
「…といったら弦一郎が動揺する確率100%」
「れ…!」
「俺も好きだ、弦一郎。これからもずっと側にいてくれ。誰よりも永く、俺を離さないでくれ。」
「当たり前だ、たわけが…。」
そしてしばらく俺たちは桜が満開の大木の下で互いの体温を感じあっていた。
いつか誰かが言っていたことを思いだしながら……--
-ねえねえ知ってる?あの告白スポットの桜が満開のときにそこで告白が成功するとずっと一緒にいれるらしいよ。
-おいそれほんとかよ幸村!?
-ほんとかどうかは自分で確かめなよ、ね、真田
-そう…だな
→あとがき