Novelette

□5885キリリク
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「どうした?」
「別になんでもないもん。」


 今日は久し振りのクラピカとのデートだというのに、クラピカは私の部屋にいるだけで、何にもしないし、どこにも連れて行ってくれない。

 そう。ただ二人並んでソファに座って、紅茶を飲んでるだけ。

 怒らないほうがおかしいでしょ?


「じゃあ、なんでそんなムスッとしてるんだ?」
「なんでもないってば。」

「・・・・・。」

 今日何度目かの同じ会話。

 もっと他に言うことあるでしょ?!

 『どこか行こうか?』とか『今日は離さないよ。』とか『今夜は寝かさないよ?』とか!

 いや、まあ、最後のはあれだけども・・・。


 とにかく!

 甘い愛の囁きをしてくれたりとかしてくれてもいいじゃない!って思うのよ。

 もう何ヶ月も連絡よこさないで、2日前にいきなりメールしてきてさぁ。


 こっちだって友達と遊びに行く約束してたのに断って・・・。

 そりゃ、クラピカと友達だったら申し訳ないけど、即行クラピカ選ぶけど・・・。


 だからって、こんなただ座ってるだけって・・・無いじゃない。


 しかもメールって。せめて電話にしてよ。メールと電話じゃ、気持ち的にちょっと違うんだから!
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