Novelette

□12921キリリク
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「はぁはぁ!」


 私は、桂さんの背を追って走っていた。


「大丈夫か!?はる!」

「だ、大、丈夫です!桂さん!」

 心配そうに振り返る桂さんに返事をし、遅れまいと必死で走る。


 体力に自信がないわけではなかったのだが、真選組の追撃が予想以上にしつこく、桂さんの逃げ足も予想以上に速かった。細身にみえて体力も腕力もあるらしい。


「もう少しの辛抱だ。真選組のやつらに捕まるわけにはいかん。頑張ってくれ」

「はい!」


 春葉原を歩いていたら真選組の一番隊隊長沖田総悟に見つかってしまったのだ。

 まったく、こんな昼間っから春葉原でちょろちょろしている攘夷志士も攘夷志士だが、職務放棄して首輪を買っている警察官も警察官である。


「急げ、はる!捕まるぞ!」
「は、はい!」

 今日はエリザベスは不在である。どこに行ったのかは謎である。前に桂さんが、エリザベスにも家庭があるのだと言っていたから、そっちかもしれない。


 拠点(アジト)を目指して桂さんと二人、ひたすら走った。





刀@刀@
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