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□第45話
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コンコンッ…











淳「どうぞ」

『お邪魔しま〜す…』













夕食を食べ終え、少しバンの相手をした後に俺は淳一郎の書斎らしき場所に向かった

軽く扉をノックすれば、中から淳一郎が顔を出し、俺を中へと招き入れる













淳「すまない。ちょっと荒れてるけど、空いてる椅子にでも座ってくれ」

『あぁ』












部屋の中は本やレポートらしき紙やらで散々としていた
俺は近くにあった椅子を引き寄せ座る











『また随分と大量な資料だな。淳一郎』

淳「まぁね。…実は、私はとある会社の開発部門に在籍していてね」

『開発…?』

淳「…言うより見せた方が早いかな?」














そう言うと淳一郎は机の棚から小さな機械を取り出し俺に渡してきた









淳「どうかな?」

『……すっげぇ…』












それは小さな一体のロボット
掌に乗るぐらい…簡単に言えば煙草の箱より少し大きいぐらいのサイズ













淳「それはLiittle battler experience…通称LBX。私が今、開発中の玩具ロボットだよ」

『玩具ロボット……どういう風に遊ぶんだ?』

淳「まだ具体的に決まってはないが、この基礎…フレームというんだ、これに装甲を付け、お互いのLBXを戦わせるんだ」

『なるほど。バーチャルじゃなく実際にやらせる訳か。……売れそうだな!』











ふぅん…
中々、面白そうな玩具じゃねーか


………俺も一回やってみてぇな













淳「だがそれはまだ試作品でね。実際に動かす事は出来るが相手がいない」

『そっか』

淳「そこでお願いなんだが」

『?』

淳「試しに、そのLBXと戦ってみてくれないか?




















・・・・・・・・・・



















『……え゙』

淳「失礼なのは承知している!だが君ほどの強さがあれば、まず負けるはずがない!少しだけでいいんだ!頼む!」











そう言うと頭を下げる淳一郎



って…
えぇぇぇ!!?Σ( ̄□ ̄ )
ちょ、頭下げんな!!
これ断れなくね!?
断れない雰囲気じゃね!?
つか、こういうの何て言うんだっけ…えっと確か……モルモット!!←違います










淳「お願いだ!!未来の子供達の為に!」

『ゔ…』













あぁぁぁぁ…もう…















『……はぁ…分かった』

淳「!!」

『やるよ。やってやる』

淳「あ、ありがとう!!」














俺の承諾の言葉が余程嬉しかったのか淳一郎は頭を上げると俺の手を取りブンブンと振る



俺も甘いよな〜…
子供達の為、とか言われると断りきれねぇよ…













『…はぁ……』













喜ぶ淳一郎を横目に、俺はまた溜め息を吐くしかなかった













淳「あ、あともう一つ頼みがあるんだが…」

『………もう…好きにしろよ…』











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