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店長親子と浅羽双子



「パパー、なんでこの人たち同じ顔をしているの?」
「……あー、それはだなあ。体が2つに分離しているからだ」
「あれだね!影分身の術!」

店長の娘さんはそう言うと、某忍者アニメの忍術を組み、素早い動きを見せて自分も影分身しているかのように俺たちに見せてきた。
そんな可愛らしい娘の姿に、店長は口に手を当てて耐えていた。心の中では、可愛い可愛いとはしゃいでいるに違いない。紅潮した頬がそれを語っていた。

「いや、俺たち忍者じゃないから。ただのオタクだから」

祐希は、かがんで娘さんと同じ目線になって言い聞かせるように言った。いや、待ってそれだと俺もオタクになってしまう。訂正しようと祐希の前へと手を出すと、娘さんに手を握られた。何か嫌な予感がする。

「でもねー、みちかはこっちのお兄さんのほうが好みかな」
「え」

娘さんの爆弾発言にこの場に雷が落ちたことは間違いない。そして、店長の方をちらっと見ると、肩を震わせて今にも怒声でも降ってきそうな雰囲気だった。
しかし、娘さんがいるためか、一つ深呼吸して自分を落ち着かせていた。娘さんには良いパパでいることを徹底しているようだ。

「みちかが一番好きなのはパパだけどね」

そう言って俺の手を放し、店長の腰に抱きつく娘さん。店長はそれに嬉しくて仕方ないのか、娘さんを抱きしめてちょっぴり鼻を啜っていた。
やっぱり娘は父親が大好きのようだ。そんなほっこりした場面を祐希と見つめていると、何かに気づいたのか目を見開いた。

「……店長、いつの間に結婚したんですか」

今更というか、さっきまで何を見ていたの君は。軽く祐希の頭にチョップをかますと、祐希は更に驚いてみせた。

「え、悠太知ってたの?なんで教えてくれないのさ」
「いやいや、店長と出会ったときからだよ。娘さん、パパって言ってたでしょ」
「……幼女好きかと思ってた」
「浅羽、ちょっとこっち来い」

親子の感動のハグはいつの間にか終わっていたみたいだ。俺たちの会話を聞いていた店長は、祐希の言葉にカチンときたようだ。これから起こるであろう祐希に対する天罰を想像しながら娘さんの目を隠す。

「なになに?どうしたの?」
「んーちょっと君にはまだ早いかなって思って」

娘さんはきょとんとしたけれど、俺のなすがままにさせてくれた。祐希の叫び声を聞きながら、俺もそっと目を閉じた。


100歩譲っていい人




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店長は絶対に娘にはいいパパだと思います!そして娘にはいいパパでいたいからそれを手助けする悠太くん。祐希には色々とあれだけどいい人であるには間違いないです(´∀`)
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