Dream

□C
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私はいつもこの場所にいる。


宗ちゃんのとなり。つき合ってるの?とかよく聞かれるけど、つき合ってなんかない。


ただの幼なじみ、でも私は宗ちゃんのことが好き。 小さなころからずっと片想いしてるんだ。


宗ちゃんはすっごく優しくて、怒ったところなんて見たことない。あっ、でも1回だけすごい怒られたことがあったな…


小学生のとき、宗ちゃんの算数のノートにでっかく落書きしたとき。別に怒鳴るわけでもなくブツブツ言うわけでもなく、無表情でずっと口きいてくれなかった。あれは怖かったな。


まぁ私が泣いて謝ったら許してくれたけどね、

…そんな宗ちゃんが大好きで、この関係を壊したくなくて……


「…でさー。って、聞いてる?」

「あっごめん、考え事してた!」

「そ、まぁどーでもいい話なんだけどね、」

「ははは。」

なんて、今は帰り道。
私が宗ちゃんの部活が終わるのを待ってて、それでいつも一緒に帰っている。


迷惑かなぁ、とか思ったこともあるけど、宗ちゃんはそれが日常みたいで私が自転車の所で待ってると「帰ろ?」って名前をよんでくれる。


もう1回言っとくけど、私たちはつき合ってないただの幼なじみ


いつも帰っているとき、宗ちゃんが大好きなバスケの話をして私はそれにうなずいたりしてる。

でも、今日は珍しく話をしてこないので私は聞いてみることにした。


「宗ちゃんは彼女とかいないの?」

自分でもアホな質問だと思った。

えっ?と宗ちゃんは笑うように言って、

「いたら一緒に帰ってないよ。」

「あは、そーだね。」

「うん、」

「じゃあ、宗ちゃんに彼女ができたら一緒に帰れなくなっちゃうねー!ちょっと寂しいかも」

って冗談っぽく言ってみる。

「そーだね。まぁたまにはいいんじゃない?」

「えー、なんかひどくない?それ〜」

「はは、まぁね。」


少しペダルを強くこいで宗ちゃんを抜かしてみた。宗ちゃんがいないとこんな感じなのかなぁなんて考えてると、すぐに宗ちゃんが追いついてきて、私に微笑んだ


その笑顔と頬にあたる風が少し冷たく思えて、私は出そうになる涙をひたすら堪えていた。






それでもこの場所で、

あなたを想ってもいいですか?







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