Wild cats
□序章
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「無一物、という言葉がある」
―花が咲き―
「…それがどうした。
目的の為に手段を選ばずして何が悪い?」
―風が吹き―
「別に俺が強いんじゃないよ。――みんながいつもより弱いんだ」
―花は散り―
「これは、あたしの罪の証。その、戒め」
―そしてまた芽吹く―
「……判り辛ぇよ。…クソ兄貴」
―そして時は巡り―
「この瞳も、名前も。全てが俺の誇りだ」
―傷の癒えた体にはまた傷がつき―
「この人達にはもう二度と、その指の一本さえ触れることは許さない」
―そしてまた、廻り合う―
「私は優しくなんてありませんよ。
…ただ、自分勝手なだけなんです」
陽光の下に集まりし4人と
月光の下に集まりし4人が再び出逢った
―それは、旅の始まり―