空色Diary

□◇
1ページ/6ページ







「……ちさと?」



「きょう」



雪の降る、寒い日。


周りと同じ幼稚園の制服に身を包み、チューリップ型の名札をつけた千里が振り向くと、そこには響が不思議そうな顔をして立っていた。



「どっかいくの?」



こてん、と首を傾げ、長靴をはいている千里を見つめる響。



「外。しゅんが1人で頑張ってるから」



千里はそう言って外を指差すと、さっさと外へと出ていく。


響は一瞬迷ったあと、急いでその後に続いて行った。





――それは、ある冬の出来事。










Scene2
チューリップの咲いた
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ