その他

□二両目の恐怖
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「OK!それじゃ、あんたらには死体の損傷を調べて欲しいだけど…って言いたいんだけど」

宮本さんは、苦笑いで頭を掻いた。

「ええ…分かっています。」

黒沢さんも、分ってると言いながら眼鏡を正した。

「ん?…何、何、調べちゃ駄目なのっ?」

須田さんは、今にも調べようとして居た。

「はあ…貴女ねぇ、一応は記者の端くれなんだから」

そう言うと、黒沢さんはため息混じりに頭を抱えた。

「あのね、須田さん…こう言う時は警察が来るまで下手に触れちゃいけない訳よ。」

宮本さんは、しょうがないなぁと言う様に須田さんに教えてあげた。

「まあ、私ら記者にとっちゃ辛いモンなんだけどねぇ…」

「ふーん…つまんないけど、しゃーないよなぁ。」

そう言うと、須田さんはつまらなさそうに死体から退いた。

『…では、一体どうすれば?』

私は、思わず口を挟んだ。

「そうだねぇ…とりあえず、写真だけ撮って現状維持しか出来ないね。」

そう言い、宮本さんは自身のカメラを私に向けて揺った。

『そう…ですか。』

「まあ、写真はある程度撮ったし大丈夫だと思うけど…それよりも、このパニックになってる惨状をどうかしないとマズいね。」

そう言い、二両目の方に目を向けた。
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