鬼と仏の福笑い

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眼鏡を外せば王子様。
その仮面を外せば、君はこんなにも
かっこいいのに


【4:類は友を呼ぶ】


仏「あ・・俺、なんかへんやった?」
鬼「いや、その・・(なんやねん!眼鏡とったらイケメンやんけ!)」
仏「なあなあ」
鬼「って少女マンガかあああああ!!!!」

鬼灯はありったけの力で仏気にツッコんだ。
ツッコまれた仏気は何が何だか、
だが、一生懸命な鬼灯に思わず笑ってしまった。


仏「はは、」
鬼「はぁ・・なんやねん。お前。
眼鏡とったらカッコイイ面しとるやん。」
仏「まじで?惚れた?」
鬼「んなわけあるかアホ。」

鬼灯はジャージのポケットに手を突っ込んで壁を思いっきり蹴った。
でも、少しだけ顔が赤くなっているのを仏気は確認した。


仏「鬼灯さん。」
鬼「なんやねん」
仏「かわいい。」
鬼「あ、あほか!」

可愛いいうなと鬼灯が仏気の腹を蹴った。
それが照れ隠しなのでたぶん手加減してるんだろうなと仏気はむせながら笑った。


鬼「かわいいなんて言われとうないねん」
仏「・・うん。」


鬼灯はフェンスをつかんでいつもの通り校庭を眺めていた。
仏気はその姿がすきだった。今もずっと。

鬼「うちが、男やったらよかったのになー」
仏「え?」
鬼「バランスええコンビになれたと思うんや。」
仏「そんなことないやん。」
鬼「ふう・・でや・・。そのM-1の頂点を目指すんやったら、それなりのこと・・考えてるんやろうな。」
仏「もちろんや!」
鬼「そうか・・・ん?なんやその手は」
仏「これからコンビ組むねんから、握手!」

仏気は鬼灯に手を差し出すと
鬼灯は眉間にしわを寄せながらおずおずと手を差し出した。

仏「よろしくな。鬼灯さん」
鬼「・・おん。ってか・・鬼灯でええ。」
仏「ほお・・ずき?」
鬼「同い年やねんから。呼び捨てで良いって言うとんねん。このアホ!」
仏「いて、いててて」


鬼灯は仏気にタックルすると同時に昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。


仏「あ、授業遅れる!」
鬼「…さぼろうや」
仏「あかんやろ。でなあかんって」
鬼「えぇやん・・めんどい。って!なんやねんやめろや!」
仏「んもう、桃ちゃん!授業でなさい!」
鬼「オカンか!桃ちゃんってきっしょ!」


仏気は鬼灯の腕をつかんでそのまま鬼灯の教室へと連行していった。







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