シーユーインザフューチャー

□手のひらのブルー
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毎日があまりに当たり前に過ぎてゆくから大事なものが見えなくなってゆく。身動きがとれないまま未来に手を伸ばすけど、一体何を掴みたいのか私にだってわからない。今日のためだけに今日を生きている。こんなはずじゃない。こんなはずじゃ、なかった。私はなにがほしかったんだっけ。消化するだけの毎日が積み重なって次第に足枷となる。空を見上げることすら億劫で、いつのまにか足元ばかりを見つめていた。通り過ぎる人や景色が右に左に流れてゆく。物足りなさは感じていた。くすぶる寂しさに見ないふりを決めつけた。それでも、どれだけからっぽになっても私はまだ、今日のような青空に希望を見出ださずにはいられないのだ。






 

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