シーユーインザフューチャー

□遠きにありて思ふもの
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自分以外の誰かを信用できるとしたらそれはあなたしかいないのだろう。もしかしたら自分以上に。

すれ違う人波に埋もれた朝。冷たい雨に降られた夕暮れ。部屋でひとり膝を抱いた夜。数え切れないほどの泣きたくなる瞬間。それでも地面に立っていられるのは、あなたがわたしの味方でいてくれるというたった一つの事実があるからだった。何も言わなくていい。そこにいると思うだけで、わたしは安心して眠ることができた。その存在がただ支えだった。

帰る場所がわたしにはある。
それが生きる理由だった。






 

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