アンド、ユー?
□頼りない三日月を見上げて
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いらない物を捨てられずにいる。
きっと何の役にも立たないのに。
いつも両手がふさがっている。
そのうえまた荷物を背負おうとする。
結局わたしは何もかもうまくできずに、ぽとりぽとりとこぼれ落ちていく。
それでも、なくしちゃいけないものの分別くらいはつくつもりだ。
どんなに痛くたってこの人だけは離さないって、決めたんだ。
どんなにつらくて重くて、この世のすべてを投げ出してしまっても、この人だけは離れないってわたしは知ってるんだ。