05/17の日記

10:01
ありがとうございます!
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「わ〜!なに、これ!」
子どもは歓声をあげると、いきなり鼻づらを丼メシに突っ込んで海老天のしっぽにがぶりと食らいついた。
「ちょ、お箸使って……」
ティファの焦りも空しく、小さな両手で丼を抱えるとあっという間に山盛りになった天ぷらが子どもの口に消えた。
「落ち着いて。お箸使えないの?」
前掛けの端で鼻の頭についたご飯粒をぬぐいながら呆れて顔を覗き込んだ。
「忘れてた……」
箸を使えないわけではないようで、子どもは小さな右手に不器用そうに割りばしを持つと、汁の染みたご飯を一気にかきこんだ。
「よっぽどお腹が空いてたのね……」
そういえば名前もまだ聞いてなかったとようやく思いついたティファは、しゃがみこんで小ぶりな白い顔を覗き込むと「お名前は?」と聞いた。
「クラウド」
子どもは返事をするのももどかしいようで、丼の底の飯粒を綺麗にさらった。

「すごく美味しい。こんな美味しいもの食べたことない」
名残惜しそうに割りばしを咥えたまま、きらきらしたつぶらな瞳がティファを見上げた。
「まあ……」
ティファの庇護心がマックスまで高まった。
「残り物でよかったらいつでもあげるから。またいらっしゃい」
うっかり言ってしまった。
「ホント!?」
視界の端に金色のしっぽがふりふりするのが一瞬見えた。
(あれ?今なにが?)
「いい人!ありがとう!」
クラウドがいきなり抱きついてきたので、ティファは転びそうになった。
「今に姉上と兄上がきっと恩返しにいいことしてくれるから!」
「はいはい」
華奢な体をぎゅっと抱きしめた。
(お姉さんとお兄さんとはぐれたのかしら?)
子どもの体からは日向ぼっこしている猫のような懐かしい匂いがした。

+++++++++++++++++++++++++++;

とらのあな通販の方の「So Bitter,So Sweet」と「眠る」がもうすぐ完売になります!
「眠る」はまだ手元に数冊あるので、次回イベントに持参しようかと思ってます。
「So Bitter,So Sweet」はとらのあなでなくなったら完売になります。

ありがとうございます!
次作のオメガバースが果たしてちゃんと出せるか不明ですが、8月イベント出られなくなってもとらのあなで通販しようかと思ってます。もういつイベント出られるかわからないので。

◆拍手レス
>一弥さま
わ〜!お懐かしい!もちろん覚えております!
また遊びにいらしていただいてとても嬉しいです!
いつのまにか本も25冊ほど(コピー、無配含めて)出してしまいました!
まだ続けております。
相変わらずイベントも年1〜2回出ています。
FF7R素晴らしいですよね!新たな物語で。
まだ新作も出す予定ですので、よろしくお願いもうしあげます!

拍手ありがとうございます!

おきつねさまの話は楽しんで書いてます。
変な話ですいません!

cyun 拝

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