Silver Soul

□土新になるぞっ☆大作戦-恋に恋した訳じゃない-*
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注意!土方さんが拗らせています。


『お早うございます、土方さん。』

『お互い今日も頑張りましょう。』

『あぁ…そうだな。』


何の変哲もない朝の挨拶。
半年続けて気がついた。
何で毎日万事屋の子供に出会うのか。
それは、この子供が万事屋に着く時間に俺が居るからだ。

どこに?

万事屋から二メートルほど離れた自動販売機に。
丁度半年前、初めて挨拶した日から、俺は毎日缶コーヒーを買っていた。
その自動販売機で。

毎日毎日。

俺のおかげかなんなのか、半年でその自動販売機は喋るものに変わっていた。
販売機の前に行くと、「いらっしゃいませ」と女の声がする。
コーヒーを取り出すと「いってらっしゃい」と馬鹿に明るく云われる。
買うときは客で買った後は家族か何かになるらしい。

「いってらっしゃい」と明るく見送られる訳だが、俺はそこを離れない。
足が地面にくっついちまってる。
コーヒーを飲み終わっても動かない。

そして今日。
俺はまた気がついた。

これは
だ。

これに気がつくと進行は凄まじく速い。
今日も足が動かない訳だが、今日のはいつもとは違う。

待っている。
これはあの子供を待っているのだ。

そうわかると、今度は緊張してくる。
口の中がカラカラだ。
俺はもう一本コーヒーを買う。
これでまた売り上げが上がるだろう。

「お早うございます、土方さん。」

前方から子供が近づいてくる。

うぉぉぉぉぉっ!!
…なんてザマだ。

これ、してるよ、俺。
完全にだ。
して〜なんてモンじゃねぇ。

本気でだ。


向こう16だから、コレ。
犯罪だろォォオァ!!
いや、恋愛に年齢はかんけーねぇなんてこれはダメだろっ!?

相手男だっつの!
でも可愛いな…
フィギュアとかないかな…ってトッシー出てくんじゃねェェェっ!!

…あれ?
俺顔赤くね?
いつものポーカーフェイスが…。
煙草吸って落ち着け、俺。

フ--------……

「あれ、今日顔色赤くないですか?」

!!!??
目ざてぇ!
いや、なんかちゃんと見てくれてるって感じで嬉しいけども!
目ざてぇよぉぉ!

ひとまずっ…

ひとまずっ…

うっ…

えーっと…

何か話をしようと思います。
ってアレ、作文?



うがぁぁぁぁぁぁあっ!!



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かっこいい土方ファンのひとごめんなさい。
「土新になるぞっ☆大作戦」本格始動。
土方君、切磋琢磨…するかな?




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