僕の隣で君が笑う
□友達以上恋人未満
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アイツとは小さい頃からずっと一緒だった
きっと物心つく前から俺らはいたんだと思う・・・
アイツはマイペースだし
バカみたいに明るいし
泣いた顔なんて一度も見た事がない・・・
アイツが5歳の時
両親が亡くなった時も・・・
葬式の月日は忘れたけど
アイツは一つも涙を見せず泣いてる俺に笑顔で『大丈夫だよ』と言った事だけは今でもハッキリ覚えている・・・
今思うとアイツの方が俺なんかよりずっと泣きたかったんだと思う
そして今でも笑顔は健在で昔からアイツの笑顔は
バカみたいに明るくて
バカみたいに優しい・・・
そしてその笑顔の持ち主は俺の幼馴染み・・・
「幼馴染み」
小さい頃からずっと一緒にいたから恋愛感情なんて芽生えるはずもなく・・・
いつか
幼馴染みとは恋に落ちやすいものだ・・・と誰かが言っていたけど俺の場合は違う
恋と言うにはあまりにもかけ離れた存在で
兄妹みたいな感覚か一種の悪友みたいな感情しかない・・・
だから
当然、恋愛対象外
友達以上恋人未満
だけどある意味
友達以上で恋人以上の存在なのかも知れない・・・
恋は何度でも芽生えるけど昔からいつも一緒にいたアイツの代わりは誰にも務まらないからだ・・・
それが幼馴染みなんだと俺は思った・・・