交わる物語
□仙人、異世界へ
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そして、エリオとキャロは普賢から封神計画の話を聞いていた。
「そして、最後に望ちゃんが歴史の道標、女禍を倒して封神計画が完了したんだ」
「凄い……」
「歴史の道標…そんな存在がいたなんて……」
「キュク?」
エリオとキャロは驚いていたが、フリードは人間の言葉は解るが、封神計画と歴史の道標の意味が全く解らず首を傾げた。
「一番辛かったのは望ちゃんなんだ……不幸な人生に沢山の人の血を流し、そして僕を含め多くの仲間を死なせてしまった」
「えっ……?」
「死んだ……?普賢さんが……?」
エリオとキャロは普賢の話に一瞬耳を疑った。
確かに僕を含め多くの仲間を死なせてしまったと言った。
それならこの場で話をしている普賢は一体……。
「死んだってどういうことですか?」
エリオが聞いた。
「僕達仙道は肉体が死滅しても魂があれば肉体が再生して復活するんだ」
「「ええっ!?」」
エリオとキャロは同時に驚いた。
それもそうだろう。
一度死ねば二度と生き返ることはできない。
エリオとキャロにもそれはわかっている。
だから、限りある命の時を必死に生きるのだ。
「普賢さん」
キャロは少し悲しい顔をして普賢の名を呼んだ。
「何?キャロちゃん」
「ずっと……生きてて辛くないんですか?」