短編小説

□『魔法少女リリカルなのはStrikerS』×『少年陰陽師』「千年の時を越える者達との絆」
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『平安より迷い込んだ姫君』



ミッドチルダで1人の少女が迷い込んでいた。

「どこかしら……ここ?」

その少女は今時珍しい長い黒髪に綺麗な着物を着ており、まだ幼さが残るがとても美しかった。

少女は困った顔をしながら周りを見渡す。

高層ビルが並ぶ街。

見たことの無い光景に少女の心は不安に支配される。

いつしか少女の目に涙が浮かぶ。

「昌浩……もっくん……」

いつも側にいてくれる大切な人の名前を口にしながら肩を抑える。

その時。

「あっ!見つけたぁ!」

ビクッ!

少女が振り向くとそこにはとても不思議な格好をした蒼髪の少女がいた。

「見つけたよ!ティア!」

「本当、スバル!?」

次にまたも不思議な格好をした夕焼けの色の髪をした少女が駆けつける。

「大丈夫ですか?」

蒼髪の少女が尋ねる。

「あ、はい……」

「スバル。この子、変な服を着ているわね」

「ティア、これは着物って言って地球の服の一種だよ」

「ふぅ〜ん」

「で、君の名前は?」

「えっ……?」

「だから君の名前だよ」

「えっと……」

「大丈夫だよ」

蒼髪の少女・スバルは腰を下ろし、視線を合わせる。

「ね?」

「私の名前は……彰子……藤原彰子です」



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