novel

□仕事は何ですか?
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009、001、003、004、ギルモア博士の話。009目線。
009が腹黒いです。







「あれ…?ギルモア博士は?」

「出掛けたわ」


ギルモア博士に話が有ったのに肝心の博士はいないようだ。
残念。






僕がフランソワーズにお礼を言い、背を向けた瞬間「あ…」と気付いた様にフランソワーズは言った。


「でも004がいるわよ」


「え、004がかい?どうして?」


ギルモア博士からどうして004が出てくるのなんて僕には突っ込めなかった。

それよりどうして004がいるんだろう。今は国に帰ってるはず。
まさか仕事クビになったんじゃ…。





「日本に用が有ったんですって。それでついでにメンテナンスがてら寄ったって言ってたわ」


普通逆よねなんて言いながらフランソワーズも004に会えたのが嬉しそうだった。



しかしそれよりも僕はハインリヒの仕事が気になって仕方なかった。

もし仕事無かったら大変じゃないか。
あんな顔が怖い人誰が雇うんだ。
膝からマイクロミサイルも出すし。


うぅ…仕事クビになったのか気になる…!
このままじゃ僕寝れない……あ、やっぱ今の嘘。全然寝れる。寝過ぎて気



寝れないのは嘘だとして、気になるのは本当なので、手っ取り早くフランソワーズに聞くことにした。



「ねぇ、フランソワーズ。ハインリヒって仕事ク「お、009じゃないか」…ハインリヒ」



この中年はなめてるのか。
何このグッドタイミング。僕にとっては全くグッドでは無いけれど。





「久し振りだな」


「うん、久し振りだね。元気だったかい?」


「…ん、まぁな」


「そっか。良かった」




……はっ!
そうだ!直接ハインリヒに聞けば良いじゃないか!
ちょっと(ていうか大分)失礼だけど、この際仕方ない。

ハインリヒの(後少しの)将来がかかってるんだから!




「ねぇハインリヒ、仕事って「ジョー、ギルモア博士帰ってきたわよ」…わぁーそうなんだー」



何これ。
意図的なのこれ。
どうして僕の台詞ばっかり遮るの。



それよりギルモア博士帰ってきたのか…。
そうだ、ギルモア博士に聞こう。








「ギルモア博士ー」


「おぉ、009か」


「博士聞きたいことが…」


「何じゃ?」


「004のことです」


「004?」


「はい。あの…仕事とかして「ジョー」…ハインリヒ何だい?」







なめてんのかこのおっさんは。
どう見ても今喋ってるよね。
これが意図的なもので無かったら物凄く尊敬するよ。


今度膝のマイクロミサイルの代わりにスライム詰め込んでやる。
「マイクロミサイル!」
って言った瞬間スライムがでろん、と出るなんて素敵じゃないか。





「いや、001は何処にいるのかなと思って」


フランソワーズに聞けよ。




「フランソワーズに聞けば良かったんじゃないかな?」



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