novel
□仕事は何ですか?
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「それが003は001のミルク買いに行ってな…」
「そうなんだ」
こんな時にフランソワーズってば…!
フランソワーズなら許すけどさ。
「イワンは此処じゃよ」
ギルモア博士が自分の足元を見て、まだ寝ておるがのと答えた。
イワン居たの気付かなかったよ。
「寝てるのか。なら仕方ない。また今度で良い」
ハインリヒは諦めたように肩をすぼめた。
「…待って、起きてるよ」
すると、今まで寝ていたイワンが目を覚ました。
そう言えばイワンはエスパーだ。
もしかしてハインリヒの仕事の事も知ってるんじゃ…。
これは聞かなきゃ!
しかし本人の前で聞くのも悪いので、脳内通信で聞こう。
…まぁさっきは本人に直接聞こうとしてたけど…。
これはこれ、それはそれだ。
『001』
『何だい?009?』
『004ってさ、しご…「ジョー」…ちくしょう』
ま た か 。
本当にどうなってんのこれ。
どんだけ勘が良いのこの人。
「どうしたのハインリヒ?」
「いや、ボーッとしてたからどうしたのかと思ってな」
イワンと脳内通信してたんだよ。
「そ、そうじゃ、今日は折角004も来たことじゃし006の店にでもご飯を食べにいかんかね?」
物凄く微妙な空気になったので、博士が空気を読んだ。
「お、いいねぇ。行くか」
ハインリヒも賛成のようだ。
「僕はミルクよろしくね」
イワンも満更ではなさそう。
「009は?」
イワンが聞いてきた。
「そうだね。僕も賛成だよ」
「よし、それじゃ行くかの。時間もちょうど良いし」
そう言い、ギルモア博士はイワンを抱き上げ玄関へ向かった。
勿論フランソワーズへの置き手紙も忘れずに。
僕もギルモア博士に続いて玄関へ向かった。
結局そのままハインリヒの仕事の事は聞けなかった。
仕事は何ですか?
ハインリヒ、今仕事何してるの?まだトラックの運転手かい?
あ、もうすぐサザ●さんやるな
仕事…
そう言えばフランソワーズに買い物頼まれてるんだった
……逃げた
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あとがき
ハインリヒの仕事が気になって仕方ないおかんみたいなジョーが書きたかったんです。
結局ハインリヒは仕事してるか分からないっていう(^p^)
080821 虹色とまと