novel

□金属の想い
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(ビッグX)
ビッグX←ロボハンス
シリアスめ。






「ハンス…?
君、ハンスなのかい?」



やめろ。
そんな顔で僕を見るな。
そんな声で僕に話しかけるな。


僕が可哀想みたいじゃないか。





「…それがどうしたんだ」



僕は平静を装い、言葉を紡いだ。

震えていなかっただろうか。
ちゃんと喋れただろうか。




「どうしてロボットになんか…?」



ビッグXは尚も驚いた表情で話しかけてくる。

その表情が何故か無性に苛立った。




「黙れ。
これもお前に勝つためだ。僕がどうなろうと関係ない」


「しかし…」


「うるさいっ!!
お前には関係無いと言っただろう!?」



僕がそう怒鳴るとビッグXは悲しそうな顔をした。
頼むから、僕をそんな目で見ないでくれ。
僕をその瞳に写さないでくれ。






「…今日の所は帰ってやる。だが、覚えておけよ」



僕はやっとの思いで捨て台詞をはき、その場所から逃げ出した。ビッグXの僕を呼ぶ声が聞こえたが、聞こえぬ振りをしそのまま走った。





なんだよこれ。

どうして敵なのにあいつの悲しそうな顔を見ると胸が痛むんだ。
どうして苛つくんだ。


なんなんだ。
この感情は。

なんなんだ。
この気持ちは。






自分の無機質になった冷たい手を見、よく分からないこの感情を心の中に押し込めた。













気付かない方がいいんだ、こんな感情なんて




───────────

あとがき

自分的にハンスは攻めなのですが、なんか受けくさくなった気が…。
ロボハンス×昭とか良いと思うんですよね、身長差とか。


自分の感情に気付きかけだけど、気付いていないハンスが書きたかったんです(ややこしい)
感情は勿論、恋ですね。

シリアスな感じにしたかったのですが、なっているでしょうか…?





お題:金属の想い
お題はひよこ屋でお借りしました。



081110 とまと

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