novel

□『これは不幸の手紙です』
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009+002+004+005のギャグ
004のキャラが酷いです。そして005空気。








それはある昼下がりの出来事だった。

その日は珍しく00ナンバーサイボーグ達は全員ギルモア研究所へ集まっていた。



久し振り、元気だった、なんて喋って和んでいたところを遮るかの様に一人の男が声を張り上げた。





「ちょちょちょ…!!009!」


「何?どうしたのさジェット」



009と呼ばれた青年─島村ジョーは目の前にいる青年に、早く言えと言わんばかりに冷ややかな視線を送った。





「これっ!!これ見てくれよ!」



009の目の前にいる青年─ジェットは冷や汗を垂らし、手に握った紙をジョーの目の前へ突きつけた。








「ん?『不幸の手紙』…?
何だい?これは…」



「見てわかんだろ!不幸の手紙だよ!不幸の!!」






「お前、まだこんなの信じてるのか…」



呆れてものが言えないジョーの横から、004─ハインリヒは『不幸の手紙』を見た。


「何々…?

『これは不幸の手紙です。この手紙を送られてきた人は10人に回さないと明日爆発します』

…ふん、馬鹿馬鹿しい。
何が爆発だ。人間が簡単に爆発してたまるか!
それに明日っていつの話だ。
全く…これを信じてるお前もお前だ。
良いか?こんなもの俺には送りつけてくるなよ。処分が面倒だからな」









「…004、良いこと言ってるときに悪いんだが、手が震えてるぞ」



005─ことジェロニモがハインリヒの様子を見、すかさず突っ込んだ。






「…手紙が予想以上に重かったから痙攣してな」



「(どんな手紙だ…)」



心優しきジェロニモは決して口には出さず、心の中で突っ込んだ。



そんなジェロニモの気もしらず、ハインリヒは嗚呼、手がだるいと言いながら(独り言にしては声が大きかった)、手をプラプラっと振った。心なしか顔色が優れない。
その様子をニヤニヤしながら見つめていたジェットが口を開いた。



「いや、手紙はそんなに重くないだろ?
…ハインリヒ、まさかこわ…「ジェット、お前は何を言っているんだ。
あの手紙が軽いだと?夢の見すぎだぞ。
疲れてるんじゃないか?いや、むしろ憑かれてるんじゃないか?

よし俺が祓ってやろう。
今から家に道具取りに行ってくるから。」



そうワンブレスで言い切り(ジェットの台詞に被せるのも忘れない)ハインリヒは爽やかな顔をしてギルモア研究所から出て行った。









「…逃げたな…」



ハインリヒがいないギルモア研究所で、そう誰かが呟いた。

結局その日、ハインリヒは帰ってこなかった。







『これは不幸の手紙です』








全然怖くなんか無いんだからな!



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