桐青★島準

□目は、口ほどに。
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「準太はわかりやすいよねー、マウンドじゃあんなに、ポーカーフェイスなのにさ。」


練習後、使ったトンボを片付けていたオレの背後から聞こえた声は、いつものマイペースなヤマさんのものとはちょっと違う音色を含んでいた。


「どういう意味すか…ヤマさん。」

「んー?そのまんまの意味だけど?」


そう言いつつヤマさんがちらりと見る先にいるのは、モトさんと楽しそうに話している慎吾さん。


「……!」


瞬時に顔が熱くなる。

気付かれた。
いつ気付かれたんだろう。
ぐるぐると回らない頭で考えるオレをみて、ヤマさんがクスクスと笑う。


「あ、あの…いつから…?」

「んー?最初っから。」

「!??最初っから!?」


思いの外大きな声が出てしまい、一部の部員が一斉にこっちを見る。集まってしまった部員達の視線から逃れるように、オレはバックネット裏へとヤマさんの手を引いた。




ヤマさんを引っ張ってバックネット裏まで来たものの、何から聞いていいのかわからない。

ヤマさんの前で黙りこくるオレをヤマさんはしばらく楽しそうに見てたけど、細い目をもっと細めて笑うと小さな声で話し始めた。








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