西浦☆
□幼なじみをこえる日。A
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頭ん中が、ぐちゃぐちゃ。
いつの間にか流れ出た涙で顔もぐちゃぐちゃ。
浜田が怖かった。
どんなに力をいれても押し返せなくて。
…なんで、あんなこと…っ。
人目につくのが嫌で、トイレに駆け込んだ拍子に、誰かとぶつかって派手にふっとんだ。
「…っ…痛った…」
「いって〜!ゴメン大丈夫…て泉?」
「…水、たに…」
「わ、ちょっ、泉!?泣い…そんな痛かった!?ゴメン〜!」
「…違っ…………」
こんな情けない姿を水谷に見られたくなくて否定するけど、言葉さえもうまく紡ぐことができない。
「わ、わ、とりあえずこっち!」
水谷に引っ張られて、わたわたと裏庭まで連れてこられる。
その間も震えはとまんなかった。