桐青★島準

□だって空腹なんだから…。
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朝に夕方に毎日顔をあわすのに、昼メシが別々なだけで淋しいとか女々しいな…自分でもそう思うけど、こっそりと携帯を取り出すと慎吾さん宛にメールをつくる。

『今日も昼メシ、別々ですね。』

四限目には、雨だし仕方ねえなって返事が返ってくるだろう。分かってるのについ送ってしまう自分を、やっぱり女々しいなと思った。


四限目に入って間もなく、ポケットの中で携帯がブルッた。先生の目を盗んで開いてみると、それはやっぱり慎吾さんからのメール。

『昼メシ部室で一緒に食おう。適当に理由つけて和己にカギ借りるから。』


「……え…。」

「何だ?高瀬。何か先生間違ってるか?」

「や、何でもないッス!」


慌てて携帯をしまうとそれ以上何も言われないよう教科書に目を落とす。

予想外の返事に出てしまった驚きの声は、思いがけず大きなものになってしまった。久しぶりに慎吾さんと二人きりの昼メシ。

やばいオレ絶対顔緩んでる。
だけど嬉しいものは嬉しい。

自然と口角が上がってしまうのを堪えながら、オレは四限の残り時間授業に集中出来ずに過ごした。






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