短編2
□黄色い鳥が運ぶもの
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この鳥が覚えるほど
それだけ、俺の存在が雲雀の近くにあったということ
その事実に、俺の頬はゆるまった
認めたくないが、凄く嬉しかった
‘ゴクデラ’
「あ、あぁ。わりぃ」
考えこんでしまっていた俺に、暇だと訴える黄色い鳥
その声に、俺は再びヒバードに意識を戻した
「他には何か喋れねえのか?」
その事に気をよくしたらしい鳥は、嬉しそうに羽をはばたかせながら、
‘ハヤト、ハヤト’
「え…」
これは、誰が…
‘ハヤト、すき’
「!!!!」
なんだ………
お前かよ
脳裏に浮かぶ学ラン姿
たくっ、直接言えよな
そう思うが、あいつがそこまで器用じゃないことはよく知っていたから…
だから…俺も
「なあ、新しい言葉教えてやるよ」
‘?’
「よく聞いてろよ」
「 」
“パタパタパタ…”