短編

□Black Cherry
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お前なんか…







俺と雲雀は恋人同士だった。でも、それは決して許されることではなくて…

俺にはもう一人恋人がいた。その方は俺の尊敬する人で…告白された時、とても断れそうになかった。自分の本当の好きな人を知っていた。
でも、その方も同じくらい大切で。


尊敬するあの方に告白され、少ししてから、好きなひとから告白された。本当は嬉しい筈なのに…俺の心は複雑で。
俺も相手も、諦められそうになかったから、あの方には内緒で、付き合うことになった。
それなりに幸せだったけど、あの方のことを思うと、切なくて…

だから、あいつに抱かれる度、一人で隠れて泣いていた。ただ、許されたくて…




それでも、許されることは無くて。あの方にばれてしまった。



「ねぇ、獄寺君。君さ、雲雀さんと付き合ってるでしょ?」
「え?」

笑っていられるが、それは心からの笑いじゃなくて。
「あの、何を言っていられるのか…」
「とぼけても無駄だよ。俺見たんだからね。二人が抱き合ってるの」
「……」

見つかってしまった。俺は、どうすればいいんだろう?どうすれば、許される?
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