小話《パロ・転生部屋》

□拍手用
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01.花が綺麗だって思ってたけど、君がきれいな事に比べたら花なんか屑だ。って言ったら頬ぶたれたんだけど、なんでだと思う?



「鬼男君はね、すごく綺麗なんだ」

「ふーん」

「髪なんてきらきらして、オレなんかと違ってサラサラなんだ。目もいいよね、並の人間ならきっとあの目をみただけでコロッと逝っちゃうよ」

「そりゃあ怖いな、まぁ私は見ても別に平気だったけど」


そう適当に流しながら、私は閻魔の真っ赤に腫れた頬に氷の入った袋を当ててやる。

痛い冷たいと喚くが無視する。自業自得だと思うんだ。

というか、のろけるのはかまわないけれど、ここでは止めてもらいたい。
ここは学校の保健室で、気分の悪い生徒が休んでいるし。
何より先生が生徒の事をそんな風に話しているのを聞かれたら色々と不味いだろう。


「太子先生、聞いてる?」

「聞いてる聞いてる、聞いてるから静かにしんしゃい。さっきやっとで眠った子がいるから。」

「わかったよ。でも鬼男君が綺麗なのがいけない、あんな子教師やってて始めて出会ったし」

「(嗚呼、恋は盲目・・・)」





それから閻魔はしばらくの間のろけると、満足したのかいきなり帰ると言い出した。

まさか職員室では話すまい、が一応釘を刺しておく。


「閻魔、別に人の恋愛にどうこう言うつもりはないけど、なるべく人には話さない方がいいぞ」

「分かってるって、太子先生だから話してんじゃない」


ニマ〜ッとなんとも腹の立つ笑い方をすると、閻魔はカーテンで仕切られたベッドの方へと目をやった。

あ、バレてるな。


「妹子君とのお楽しみ時間邪魔してごめんごー☆じゃねー」

「な、何言っとんじゃい!私と妹子はただの生徒と教師で!」

「はいはーい、じゃあねー太子先生ー」


ドタバタと好き勝手に言うだけ言って閻魔は出ていった。

あ、あのアホー!妹子がもし起きてたら私は今日が命日に・・・


と、しゃらりとカーテンのひかれる音がした。


「た、い、し、せん、せー?」

「あ、ああああっ」




次の授業と休み時間、保健室が使用不可になったりしたのはまた別のお話。



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