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□帰り道
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「あ、利央くーん!!」
「準太ー帰るぞー!」
「文貴〜!!」
「あ、榛名」
〔帰り道〕
「文貴ー!近くまで来てたんだね!」
「うん!だって利央くんと帰りたかったんだもん」
「文貴…っ可愛いい!可愛いすぎるよ〜!」
「えへへー。利央くん好き〜」
バカップルの利央と水谷は、今日も相変わらず周囲を気にせずにイチャついている。お前ら……自重って言葉知ってるか?
「準太!俺達もあの二人に負けていられないな!」
「一生一人でやってろ…」
俺は溜め息を吐き、利央達を見る。こいつら本当に見てて飽きねぇなぁー。おぉ、手まで繋いでやがる。しかも恋人繋ぎ…。
あ、利央と水谷の顔が近付いて……
「って、おぉい!!待て待て!」
「え…!?準さん、どうしたの?」
「“どうしたの?”じゃ無い!!お前ら今何しようとした!」
「何って……チュウ?」
何がいけないの?と言われ、俺は愕然としてしまった。
「まさか…お前ら、いつも…平気でキスしてるのか?」
「「もちろん!!」」
二人は顔を見合わせ普通に笑っていた。このバカップルが…!
でも、何故か知らないけど羨ましいと思ってしまった自分がいた。
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