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□飼い主と猫
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翌日、俺は昼頃に起きた。
しかし榛名は部活が休みなので、いつもなら起きている筈の榛名がまだ寝ていた。
なので俺は今猛烈に腹が減っている。
「うー…腹減ったー…」
榛名を起こすのも悪いし、榛名の家族も外出中。
自分で作るのも出来ないし、その前に先程、冷蔵庫の中を確認したが食材と言う食材が無かった。
「んー…どうしよう…」
いつも食材が無くなったら榛名が買いに行っている。
だけどその榛名も寝ているし、それにいつも買いに行かせて悪い気もするし。
俺はウロウロと右に歩いたり左に歩いたりした。そしてあることに閃いた。
「よし…俺が買いに行くか」
外出用の服に着替え、帽子を被り、俺は財布を持ってテーブルに置き手紙を置いた。
そして靴を履き玄関のドアを開けた。外は寒かったが太陽の日光が少し暖かくしてくれていた。
いつもの散歩コース以外の道を歩くのは初めてなので、内心買い物よりも散歩の方がしたい気分だった。
しばらく歩いていると目先にスーパーがあったので、そこで買い物を済ましていくことにした。
そしてある程度食材を買ったので帰ろうと思ったが、やっぱり好奇心には勝てず、散歩したくなった。
(……大丈夫だよな。ちゃんと帰れたらいいだけだし)
そう自分に言い聞かせ、別の方向に足を歩かせた。
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