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□※Christmas
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〔Christmas〕
今日は12月25日。
世間で言うクリスマスの日。
今日はミーティングだけだったので、すぐに終わり、帰る準備をしていた。
「準さん準さん!今日部活のメンバーでパーティーするんだけど来るよね!」
「悪い。行けねぇ」
「えー!?ななななんで「準太準太準太ーっ!!」
外から煩い程大声で自分の名前を呼ばれたので、振り向いてみた。
まぁ、大体予想はついてるけどな。
「おい準太ー!早くこっち来いって!!」
榛名は校門の柵をよじ登り、こちらへと近付いて来ていた。
いい加減それをするのは止めてくれ。いつも俺の方に注目を浴びるんだからな。
「…準さん、まさか」
「そのまさかだ。じゃあな」
「ううっ……!」
利央が泣きべそかきながら手を振っている。利央…スマン。
今度会った時は、うんと甘やかしとこう。
俺は心の中で静かに誓った。
そしてすれ違う生徒達にじろじろと見られ、恥ずかしい思いをしながら漸く榛名の所まで来た。
「準太遅かったなぁ」
「俺はお前と違って忙しいんですー」
「んだと!?………まぁ良いか」
「なんか言ったか?」
「別にー。よし準太!どっちが先に俺の家に着くか競走な!よーいドン!」
「え?あ、ちょっ待て!」
榛名は先に走ってしまい、俺は遅れて走り出した。
しかし榛名の体力は遅くなる所か速くなる一方であった。
こいつはどれだけ体力あるんだ!ふざけんなよ榛名!
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