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□※時と場合と
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場合と〕
 
 
 
 
今日一日榛名の家に泊まる約束をしていた。
そして先程まで風呂につかり、体を温かくさせてサッパリとした気分で榛名の部屋に入ると、テーブルの上には真新しい缶酎ハイが一つ二つと置いてあり、酒のつまみの袋があちこちに豪快に開いているのが目に付いた。
榛名は缶酎ハイを一口呑んだ後、漸く俺に気付き手招きをした。
 
 
「何やってんだよ…」
 
 
と俺は呟きながら榛名の隣に座った。榛名は俺の手にまだ手を付けていない缶酎ハイを渡して来た。
 
 
「準太も呑めよ。美味いぞー」
 
「…あのなぁ、俺達まだ未成年だぞ?呑めるわけねぇよ」
 
 
呆れながら缶酎ハイを元の場所へと戻し、今度はつまみの方に手を伸ばした。
そして何も話さずに黙っていると榛名が口を開いた。
 
 
「何?準太酒無理?ふーん…」
 
「なんだよ。その言い方は」
 
「別にー」
 
 
そう言い終わった後、榛名はゴクっと一口呑むと一本呑み切ってしまった。
榛名の言い方に頭に来てしまい、そのまま勢いで缶酎ハイを開け、大きく一口呑んだ。その様子を見た榛名は含み笑いをして新しい別の味のを手にして二本目に突入して行った。
 
 
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