dream
□空色
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あいつのことを、ただの幼なじみの腐れ縁だなんて思えなくなったのは、いつからだっただろうか。
「跡部、今日も部活でしょ?」
「あぁ、そうだ」
氷帝学園幼稚舎から中等部まで、クラスが違ったことはない。
更に俺はテニス部の部長、こいつはテニス部マネージャーをやっている。
「帰り、送って行ってよね」
「あーん、何年それをやってると思ってやがる」
「それもそうだね」
あはは、と明るく笑うこいつにつられて俺も口角が上がる。
「さっさと行くぞ」
「はいはい、分かりましたよ」
二人で笑い合うのは心地が良い。
このままの距離で、ずっといるのだろうと思っていた。