魔法先生ネギま!?

□序章
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私は数えきれないほどの年月を過ごして来た。

そのすべては覚えてはいないが、いっこうに過ぎない時とは残酷なものではないだろうか?

数百年を何も変わらない洞窟の中で過ごしたこともある。私を殺そうとして万単位の戦力を送って来られたこともある。終いには私の『知・血・智』を求めてやってきた者も居る。しかしそれは数え切れないほどの年月を生きて来た私にとっては一瞬の事でしかないのだ。

私はだんだんと退屈を感じてきた。だんだんと訪れる者もいなくなっていった。そしてだんだんと一向に過ぎようとしない時に対して苛立ちを感じてきた。

だがそれは唐突に終わりを迎えることとなった。死期が来たのだ。

それは私にとっては解放と同じ意味だった。

それは私にとっては喜びと同義だった。

それは私にとっては悔しさと同じぐらいの屈辱だった。

私は考えた。このまま死んでいく事にたいして。

そして私は唐突に思った。

死後の世界なんて知らない。

そこが退屈でないところなんてどこにも保証はない。

だ私は向かわねばならない。

死期が来たのだから。

だが退屈な事は嫌だった。長い時間を同じところで同じ姿勢でいることは退屈だった。面白いこともなにもない。

だから考えたこれから面白くすればいいのではないな?自分から退屈でないところに行けばいいのではないか?

何で今になって思い付くのだろうか?

生まれて来て初めて自分に対して殺気を覚えた。

だからこそ実行する。退屈でないところにいくために。

さぁ、転生の儀式を始めよう。

そして私は死んだ。しかし魂は死んでいない。

これから始まるのだ。


この時人々が言うところの『新世界』で遥か太古、百万年生きてきた雌の龍が死んだ。

そう、人々が恐怖と憧憬を孕んでいう『闇を遣わし真龍』が死んだのだ。

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